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農村と都市をむすぶ誌
「給与臨時特例法案」及び「公務員制度改革関連4法案」等にかかる3党政調会長合意に対する見解

2月17日、民主、自民、公明党の政調会長会談において、国家公務員の給与削減及び国家公務員制度改革関連4法案(以下:「関連4法案」)の取り扱いについて3党合意が行われた。
 その内容は、①2011年度の人事院勧告を実施し、さらに7.8%まで給与削減を深掘りするため、自民党・公明党共同提出法案を基本に、ⅰ)経過措置額の廃止及びこれに伴う昇給回復措置については2014年4月1日に実施することとするが、それまでの間においても、2012年4月1日及び2013年4月1日に、経過措置所要額の自然減に対応した昇給回復を実施する、ⅱ)東日本大震災への対応として、10万人を超える体制で対処した自衛官等に対する配慮を踏まえ実施期間を定める、との2点について修正を行う、②地方公務員の給与については、地方公務員法及び「給与臨時特例法案」の趣旨を踏まえ、各地方公共団体での対応のあり方について、国会審議を通じて合意を得る、③公務員制度改革関連4法案については、「審議入りと、合意形成に向けての環境整備を図る」、とするものである。

政府・与党は、昨年来から労使合意に基づく「給与臨時特例法案」と自律的労使関係制度の確立にかかる「関連4法案」の成立に向け、衆参のネジレという厳しい国会運営のなかで、自民・公明との3党実務者協議を継続してきた。とくに、年明け以降は、震災からの復興にかかる税外財源の確保に向けての協議が進められる中で、1月25日には、民主党から「給与臨時特例法案」による給与削減に付加する形で人事院勧告を実施する旨の提案が行われた。
 この提案は、機密性が高いという政党間協議の性格を否定しないまでも、連合をはじめ労使合意当事者である我々に一切の相談も事前告知もないままに行われたことから、信義則違反であることを厳しく指摘してきた。また、2月9日の3党実務者協議終了後も公務員連絡会・国公連合として「ダブル実施は断じて認められない」という立場で民主党と総務委員会所属議員への要請行動を実施してきたところである。
 その結果として、今回の3党合意では給与削減率を労使合意の範囲内(平均7.8%内)としているが、私たちが一貫して政府に求めてきた「昨年5月の労使合意の履行」との観点からみれば、3党合意は極めて遺憾であり、昨年4月に遡る年間調整も問題を有していると指摘せざるを得ない。

しかし、今180通常国会が政局に埋没した野党の対応により、政府・与党の政権運営がかつて無い難渋を極めていること。そして、何よりも優先されるべき東日本大震災からの復旧・復興に貢献することを最優先に3党合意を受け止めるとした、公務労協・国公連合の判断を私たちも共有するものである。他方、労使合意の一方の当事者である政府からは、3党合意に対する見解を求めることにより使用者としての説明責任を果たさせ、納得性の確保と労使間における経過と課題の共有化が必要不可欠である。

今回、労使合意事項が立法府で変更されるという事態が生じるが、労使合意の重要性を法的に担保にさせるために、新たな労使関係制度を早期に確立させることが必要である。
 公務労協は、3党合意に対する見解で、2月17日の連合会長との会談における輿石民主党幹事長の「関連4法案の成立に向け全力を尽くす」との決意を背景に、「関連4法案」の今国会における成立と「地方公務員の労働関係に関する法律案」等の早期国会提出と成立に向け、連合とともに組織の総力を傾注し取り組むとしている。

現在、財政悪化を背景に賃金や定員などあらゆる労働諸条件の切り下げが求められ、このことは一層深刻化の度合いを深めている。交渉権さえも制限される現行制度下では、こうした事態に何ら手立てが講じられない局面に入ることは明らかであり、早期に協約締結権を確保し新たな展望を切り拓かなければならない。
 全農林運動は労働基本権確立の歴史とも言えるが、60年余にわたる基本権制約に終止符を打つか否かは今後の取り組みにかかっている。人事院勧告による給与決定システムが機能し得ない現状において、新たな賃金労働条件決定システムの構築は必ず成し遂げなければならない課題であり、全農林としてこれに全力で取り組むものである。 

以 上
2012年2月20日
全 農 林 労 働 組 合


2012年02月20日 | 全農林の活動



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