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農村と都市をむすぶ誌
TPP交渉参加に向けた協議入りに対する見解

野田首相は、APEC首脳会議で環太平洋経済連携協定(TPP)について、「TPP交渉参加に向けて関係国との協議に入る」ことを表明した。

TPP交渉参加問題については、民主党内に経済連携プロジェクトチームを設置し議論が行われてきた。最終的に取りまとめられた提言では、①TPP交渉参加の判断に際しては、懸念事項に対する事実確認と国民への十分な情報提供を行い、同時に幅広い国民的議論を行うことが必要、②APEC時の交渉参加表明についてPTの議論では、「時期尚早・表明すべきでない」との立場に立つ発言が多かった、として、政府には以上のことを十分に踏まえた上で、慎重に判断することを求めていた。

しかし、野田首相の首脳会議における発言は、TPP交渉への参加表明は行わなかったものの、関係国との協議に入るとの表明を行い、それを関係諸国は、日本が交渉参加表明したと受け止め、また、米通商代表部は、米国産牛肉の輸入規制緩和、郵政や共済などの保険、自動車の非関税障壁の解決を求めており、われわれの懸念事項が現実化している。さらには、日米首脳会談で「全ての物品やサービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる野田総理の表明を歓迎する」と、述べたとするアメリカ側の報道に対し、日本政府はその発言を否定しているものの、訂正を求めないことなど、誠に遺憾と言わざるを得ない。

ただ野田首相は、首脳会議後の記者会見で「交渉参加に向け関係国との協議に入ることを紹介し、今後のプロセスは、情報収集して十分な国民的議論を経て、あくまで国益に沿って結論を得る」と述べている。
 また、鹿野農林水産大臣は「交渉参加を前提とするものではないと受け止めている」と発言していることから、政府に対し遵守させることが重要である。

TPP交渉は、原則関税撤廃であり農林水産業へ深刻な影響を与えるだけでなく、医療(国民皆保険)、医薬品認可、食品の安全基準など国民生活に多大な影響を与え、公共調達、投資家対国家の紛争解決、郵政や共済、簡保制度のあり方など、国の根幹にかかわる大変重要な問題である。交渉に一度参加してしまえば、国際信義や外交上、途中で離脱できない極めて問題のある協定である。
 私たちは、引き続き、政府に対し協議の過程で得られた情報をしっかりと公開させることを通じて、国民的議論を喚起し、TPP交渉参加阻止に向けた取り組みを強化するものである。
 

以上

 2011年11月18日 
全農林労働組合


2011年11月18日 | 全農林の活動



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